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岡山市の紙製品卸会社「伊豫(いよ)商事」(破産手続き中)をめぐる巨額詐欺事件で、岡山地検は24日、全国農業協同組合連合会(全農)の債務保証書などを偽造し、金融機関から融資名目で50億円をだまし取ったとして、同社専務の大島敏昭容疑者(59)=詐欺罪などで起訴=、同社役員で関連会社「大喜」(破産手続き中)社長の西田嘉幸容疑者(48)=同=ら役員3人を詐欺、有印私文書偽造などの疑いで再逮捕した。地検は、伊豫商事側が金融機関から受けた少なくとも四百数十億円の融資の行方について全容解明を進める。 ほかに逮捕されたのは、伊豫商事役員の鮫島力男容疑者(59)=同。 調べでは、大島容疑者ら3人は共謀して05年8月から9月ごろ、偽造した全農代表者名義の債務保証書などを東京都内で金融機関に提出し、50億円の融資をだまし取った疑い。大島、西田両容疑者の逮捕は3度目。 大島容疑者らは、同様の手口で別の金融機関から35億円をだまし取ったとして、23日に詐欺罪などで岡山地検に起訴されており、事件の被害額は計85億円になった。 少なくとも四百数十億円にのぼる金融機関からの融資は、大半は回収困難となっている。関係者の話などから、大島容疑者らが複数の宗教団体などに数十億円の寄付をしていたほか、西田容疑者がゴルフ場やホテルの買収、多額の株取引をしていたことがわかっており、これらに融資資金が使われたとみられる。