民主党は25日午前の法務部門会議に、冤罪・無罪事件の「被害者」を招き、警察や検察の取り調べの過程を録音・録画する「可視化」について意見を聞いた。同党はこの内容も踏まえ、今国会にも可視化を実現する法案を提出する構えだ。 出席したのは、強姦(ごうかん)などの罪で実刑となり、服役後に無罪が確定した富山県の柳原浩さん(40)と、鹿児島県議選をめぐる公職選挙法違反事件で無罪が確定した同県議の中山信一さん(62)。 柳原さんは「『お前の姉さんが、間違いないから、どうにでもしてくれ、と言っている』と言われ、見捨てられたような気持ちになった」と、やっていない犯罪を認めるに至った状況を説明。「可視化していれば、このようなことにはなっていなかったとの思いでいっぱいです」と静かに話した。 一貫して否認を続けた中山さんは「最後に担当刑事が土下座までして『一度だけは認めてくれ』と言った」と取り調べを振り返り、「裁判官や弁護士が録画を見れば、すぐに不自然だと分かるはずだ。こういう事件が二度とないように、どうしても可視化を実現してほしい」と話した。
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